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2013/03/09

極限脱出ADV 善人シボウデス 感想

極限脱出ADV 善人シボウデス

PS Plus無料お試しキャンペーンでアンチャーテッドと共にPSVITA作品でフリープレイできるものに今作も含まれている。ただし、私がプレイしたのは3DS版である。しかしいい機会なので感想を書いてみよう。

今作のシナリオライターであり、制作の中心となっているのは打越鋼太郎氏である。「ルートダブル」の中澤工氏と共に手掛けた名作「Ever17」のシナリオライターだ。この作品はDSで出た「極限脱出 9時間9人9の扉」の続編であり、設定や一部登場人物が共通しており、今作だけでも遊べないことはないが前作をクリアしておく方がアドベンチャーゲームという性質上望ましい。

結論から言えば及第点には届いていない凡作だ。脱出ゲームとアドベンチャーゲームの融合したゲームだが、とにかくテンポが悪い。謎解きはそこまで難解なものはないが、操作性が悪いのでまだるっこしい点が多々ある。肝心なストーリーもキャラクターの魅力が薄く、そもそも最初の印象から乖離していくキャラクターがほとんどいないので、意外性のある展開にも感動がない。起こるべくして起こる展開のようで淡々としすぎているのだ。また、続編ありきの作り方になっているので、全てに決着がつかないまま終わるのも問題だ。話の主題が次作を待ちわびさせるには弱く、話が続くことへのモチベーションが湧かない。そして恐らくだが次作の制作は現状では厳しいだろう。商業作品で続き物ありきの制作手段は常にシェンムーの悪夢を念頭に置くべきである。

「Ever17」でその才を競った中澤氏と打越氏。2人の最新作の比較が印象的だ。このまま打越氏が才能を浪費してしまわないことを願う。次回作があるのなら良い意味で予想を裏切って欲しい。

最後に、私は3DSLLを所持しているのだがこのガジェットは糞だと言っておこう。

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