2012/12/14
龍が如く5 感想
龍が如くシリーズ、ナンバリングタイトルとしての5作目。ゲームシリーズにおいて、同一主人公、同一世界設定でこれだけシリーズが続くのは珍しい。シリーズが長く続くということは人気の裏付けでもあるが、マンネリという弊害も生み出す。制作チームは「龍が如く4」で複数主人公制を導入することで、停滞気味だったゲーム性とストーリー性を復活させ深化させた。今作は4に引き続き複数主人公制である。
続編毎に進化を遂げてきた今シリーズの特徴は踏襲されており、今作の大きな変化は遥編とアナザードラマである。
遥編は、これまでキーパーソンだがマスコット的存在だった澤村遥がついにメインヒロイン&主人公となり、初めて能動的にストーリーに関わってくる。さらわれたりさらわれたりおねだりしたりするだけだった遥がとうとう活躍するのだ。内容はアイドルを目指して歌ったり踊ったりする完全に別ゲーだが、やっぱりさらわれるところは安定の芸風である。
アナザードラマとはそれぞれの主人公にメインストーリーとは別の個人的な題材が用意されているもので、人物描写の掘り下げに一役買っている。タクシードライバー、またぎ、ダンスバトル、バッティング対決。本編と毛色の違う操作の新鮮さと程よい難易度で「寄り道が楽しくてメインストーリーが進まないゲーム」という評価を一段と確固なものにしている。
さて感想を言ってしまうと、前作には及ばなかったなあというものだ。前作は4人の主人公が同じ神室町にいながら、交わりそうで交わらず、行き違いを繰り返し、物語のピークに到達する寸前で邂逅し共闘するという、カタルシスの感じさせ方が非常に巧みだった。今作は舞台が福岡、北海道、大阪、名古屋と分散している関係から、各主人公の関係が希薄で、最後に全員が揃っても前作ほどの感動がない。しかも、一人以外は皆すでに知り合いだ。顔を合わせても「おお、お前か」で終わり。各々の物語が収束していく感じがしないのだ。
また、新主人公、品田辰雄編の存在感の薄さも問題だ。個人的には品田というキャラは好きだが、品田編は蛇足な部分が多い。第二部か第三部あたりなら口当たりが軽くて良かったかもしれないが、第四部にもってきたのは失敗だ。遥のコンサートがクライマックスになることは解ることなので、遥編を第四部にしてそのまま最終部に突入して欲しかった。
新たな4つの都市はそれぞれ特徴が異なり、世界観を広げる助けにはなっているものの、肝心の神室町が疎かになっており、前作で拡張したことが無駄になっている。神室町ではほとんどイベントが発生しないので寂しい。
今作で感じたことは、秋山と冴島の物語における使い勝手の良さである。おそらく今後も二人はレギュラーとなるだろう。しかし、使い勝手がよいキャラクターというものは得てして制作者が使いすぎる嫌いがあり、多用するとくどくなる。次回作以降の課題となるだろう。
反面、桐生一馬のキャラクターの弱さが際立ってきた。シリーズに魅力的なキャラクターが増えるとともに桐生の異質さが目についてくる。まずキャラクターモデルにしても、他のキャラがリアルな造形に進化しているのに、桐生だけが漫画のような顔だ。冴島が慕われ、秋山が一目置かれるのは説得力があるが、桐生に人が惹かれていくことには説得力がない。作中で桐生に惚れたと自己申告する奴が多いので、そんなものかと思いがちだが、実際はただ喧嘩が強くて糞真面目なだけの人間味のない男だ。妙齢の女と半同棲しながら一度も手を出してないとか正気とは思えない。キャバクラの女とはホテルに行くのになんなんだろこいつ。
ゲームとしての楽しさは保証されているが、桐生一馬の物語としては破綻してきた龍が如くシリーズ最新作。次回作は桐生を殺すか結婚させないと桐生一馬というキャラクターが持たないのではないか。だいたいこの作品独身ばっかじゃねーか!
2012/11/28
バイオハザード6 感想
バイオハザードシリーズとの出会いは、私の場合結構遅くて4の時だ。当時カプコンはバイオハザードを任天堂独占タイトルにすると発表し、大きな話題を呼んだ。まあ、その後に起きたことの方が話題になったんだが・・・・・・。
とりあえずそのことは置いておいて、ほぼ同時期に「メタルギアソリッド ツインスネーク」同梱版のGameCubeを入手していた私は、スタイリッシュ過ぎるスネークを忘れるためにバイオハザード4をプレイした。レオンもかなりスタイリッシュだったが鼻につかない格好良さですぐに夢中になった。そこからは「リメイク版バイオハザード」、「2」、「3」、「コードベロニカ」と、GameCubeで販売されたバイオシリーズをやり尽くすほどはまったものだ。
時は流れて次世代機待望の「バイオハザード5」である。グラフィックは非常に精細になり、コープシステムで相棒が共闘し、オンラインで世界中の人と繋がる。期待するなという方が無理なんだが、その出来には心底がっかりした。
ゲームプレイに関しては文句はない。ソロプレイコープのAIもそこそこ優秀だし、発砲時に動けないのもバイオらしさと言えなくもない。しかし、私のように「バイオハザード4」からバイオファンになった者としては、台詞のちゃちさ、つまらなさ、頭悪さ、かっこ悪さ、センスの無さにもんどり打って倒れてしまった。
二枚目シニカルキャラのレオンに比べると、生真面目筋肉キャラのクリスでは台詞の遊び甲斐は無いかもしれない。しかし、せっかく相棒がいるんだから台詞の掛け合いで面白くすればいいのに、その相棒のシェバが何の面白味のない生真面目美人キャラなのである。まあそんなこんなで、シナリオの方もキーパーソンを物凄くダサい方法で殺しちゃったし、一周クリアしたら封印してしまった。
そして今作「バイオハザード6」である。もうここで言ってしまいますが傑作です。神ゲーと言っても良いでしょう。操作は最新のTPSとも遜色がないし、コープも洗練されて共闘が楽しい。グラフィックはボリュームの増大によって「バイオハザード5」よりも粗くなったが、暗いところでドンパチやるのがメインなのでクッキリしてるより味がある。何より多彩な主人公達のかっちょいい台詞のオンパレード、名言の連発である。懸案のクリスも5の頃より人間味が増し、毒にも薬にもならない生真面目筋肉野郎から暴走イライラクズ野郎へと見事にクラスアップしており、相棒のピアーズも熱血クリスラブスナイパーとして最高だ。
今作は4組の主人公達をクリアすると、隠し主人公としてエイダのソロプレイが始まる。実際のところ、4組の主人公を終えた段階では今作の評価は良作止まりだった。しかし、このエイダのソロプレイこそ「バイオハザード6」の終着点であり最高潮である。
コープシステムを導入したバイオハザードはどうしてもシリーズ原点である「恐怖」をスポイルしてしまった。「恐怖」とは物陰の暗がりに対するものであり、敵に倒されるかもしれないというものでもある。その「恐怖」をエイダ編は思い出させてくれるのである。そして、エイダ編の素晴らしさはその恐怖をねじ伏せるキャラクターの存在だ。エイダ・ウォンという女は今生き残っている主要人物の中ではぶっちぎりでタフな女だ。軽口を叩きながら悠然と血溜まりの戦場を歩く彼女に、プレイヤーは内心ビビリながらも鼓舞され進んで行くことができるのだ。
若かりし頃にエイダに会ったばっかりに独身を貫くことになってしまったレオンには同情する。あんだけいい女は他にいないからな。未だにエイダがレオンを子供扱いしてるのが笑える。さて、今回のオンラインコープはかなり楽しい。上級者とハンドガン一丁で高難易度に挑むのもいいし、中級者と無限弾でヒャッハーするのもいい、初心者を生暖かい目で見守りながら謎解きを自力で解かせたりするのも乙なものだ。
2012/11/26
アサシンクリード3 感想
超人気シリーズとなった「アサシンクリード」の新章がいよいよ始まったわけだけど、実際のところ非常に評価しづらい出来ですな。
森の中の移動や海戦なんかの新要素は素晴らしいんだが、前作より悪くなっている部分も目立つ。解りにくい進行のミッションが多かったり、理不尽に思えるような敵対条件だったり。前者は、味方を指揮しろというミッションで1部隊だけかと思って余裕ぶっこいてたら3部隊でしたとか、後者は敵方の犬に見つかると一発で敵対とか。今作から町中に犬、猫、豚wなんかがウロウロしてて、なでたり餌やったりできるんですよ。犬をなでると「キャウウン」なんて鳴くからかわいいんだけど、こいつと敵の犬の見分けなんてつくか!
羅列を始めるときりがないんだが、ミッションのフルシンクロ条件にも「こんな事いちいちやるか?」という微妙なのが多かった気がする。しかしですね、何より私が憤ったのがビューポイントの改悪ですね。
「アサシンクリード」を作っている成分は暗殺やフリーランと同じくらいビューポイントが占めてると私は思うわけです。
一つ、高いところに上って景色を味わう。
一つ、高いところから落下してタマヒュンする。
一つ、空白だった地図を埋める。
この3つ目の地図を埋めるという行為が好きな人は結構いるはずだ。私は好きだ。だが今作では完全には地図が埋まらないのだ。
開拓初期のアメリカということで、高い建物を配置するのが難しかったのかもしれない。しかし、高い木を置けばいいだけのフロンティアの地図も埋まらないところを見ると、これは開発陣が意図してビューポイントを配置しなかったのだろう。開発者の真意は解らないが、邪推するに「自分の足で探索して開拓時代のアメリカの息吹を感じてね(ハート)」といったことなのかもしれない。いや、あのさ、アサクリにそういうのはもとめてないから・・・・・。そっち方面はSkyrimあるから・・・・・・。
まあ、つらつらと文句ばかりを並べてきたわけだが、これだけのクオリティの作品をほぼ年に一本ぺースで出し続けてくれているUBISOFTさんには感謝感激なんですよ。だからこそ厳しいことも言いたくなるという、愛情の裏返しですね。ビューポイントを復活してくれたら、最終的にデズモントが宇宙大戦争に巻き込まれたり、ジュラ紀にダイブするような展開でも最後まで付き合いますぜ。
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